賃貸オーナーはメリットばかりではなく、設備、入居者、近隣トラブルなども珍しい事ではありません。
そこで今回は賃貸物件でよく起こるトラブルを6項目選んでみましたので、発生した時にはどう対応すればよいか解説したいと思います。
第7回目 賃貸物件のトラブル6選
問題
Q1.滞納 | 入居者が家賃を滞納。どう対応したら良いでしょうか。 |
Q2.騒音 | 入居者同士で騒音トラブルが起きて、他の入居者にも影響が出てしまいました。 |
Q3.設備故障 | 設備故障の対応が遅れ、入居者から家賃の減額を要求されました。 |
Q4.放置ゴミ | 共用スペースに私物が、ゴミ集積所に粗大ゴミが放置されています。 |
Q5.長期空室 | 入居者の募集をしていますが、長期間成約していません。 |
Q6.管理替え | 管理会社はレスポンスも遅く、空室対策の提案もありません。 |
回答
A1.滞納 | 自主管理の場合、入居者は大家さんの銀行口座に直接振り込むので、大家さん自身が入金状況を確認し、督促や明渡し訴訟の手続きを行わなければなりません。しかし、委託管理で管理会社の口座へ振り込む場合は、管理会社が入金の確認をするため、未入金ならすぐに督促の連絡を行うでしょう。 また、不動産会社に相談し、保証人ではなく賃料保証会社を利用するようにしましょう。3カ月程度賃料が支払われなかった場合には、簡易裁判所などに建物明け渡し訴訟を起こすことが一般的です。 |
A2.騒音 | 解決を急ぐあまり、発生源の疑いのある人に直接注意することは危険です。注意された入居者が感情的になり、事態が大きくなる可能性があります。 「最近、音のクレームが増えています。皆さん、共同住宅なのでお互いに気を付けてください」といった柔らかい文書を全戸にポスティングするなどして注意喚起しましょう。この他、敷地周辺の違法駐車や近隣からのクレームなどには、地域の警察派出所と協力してスムーズな解決を目指しましょう。 |
A3.設備故障 | 2020年4月の民法改正で、ライフラインを主とした設備などが故障して使えなくなった場合、割合に応じて「家賃は減額される」ガイドラインが制定されました。 設備故障の対応はとにかくスピード第一です。信頼できる修繕業者を確保し、繁忙期でもすぐに修理・交換ができる体制づくりを心がけましょう。 更に、給湯器などは使用年数や寿命を想定して、故障する前に交換する事前対策も有効な手段です。 |
A4.放置ゴミ | 一棟賃貸物件の清掃業務は、快適で清潔な居住空間を維持するだけでなく、入居率にもかかわるポイントです。清掃業務には週に数回行う「日常清掃」と数か月から半年程度に1回実施する「定期清掃」があります。 委託管理の場合、清掃業務は管理料に含まれる場合と別料金としてかかる場合がありますので、建物の規模や仕様に応じて検討しましょう。 |
A5.長期空室 | 家賃の値下げは最も効果を発揮する手段ですが、その前にできる空室対策は少なくありません。例えば、安価で簡単に交換できる設備の変更を検討したり、インターネットで掲載されている物件情報もご自身で確認してみましょう。 管理を依頼している会社の話だけでなく、他の管理会社の話しを聞いてみるのも有効的な手段の一つとなります。 |
A6.管理替え | 「空室の問い合わせ状況を聞いても何日も返事が来ない」「情報共有ができていない」など、レスポンスが遅い管理会社は未だに珍しくありません。空室期間が長引いても「家賃を値下げしないと決まらない。市況が悪い」というばかりで、有効な対策が出されないという声もよく聞きます。 管理会社との関係を見直しつつ、期待に応えてくれないなら、管理会社の変更も視野に入れましょう。 |
よくある管理の困りごと・トラブルが発生してしまった場合の対応について簡単に解説してきましたが、まずは慌てずに行動することが大切です。今依頼している管理会社に不満がある場合は、他の管理会社の話しを聞いてみましょう。