熱海は豊富な温泉の他にも海や山の自然、季節を彩る花々などたくさんの魅力があります。
2018年ユネスコ世界ジオパークに認定された伊豆半島の熱海市内にあるみどころと季節を彩る代表的な花をご紹介します。
熱海市内のジオサイト
熱海市街
熱海は、大型陸上火山のひとつである多賀火山の山体の東側半分が侵食されてできた、険しい地形の上に築かれた都市です。3面を山に囲まれた「すり鉢」状の地形のおかげで、海で上げる花火の音が反響し、大きなスタジアムのような音響効果があり、花火業者さんも絶賛する日本一の花火打上会場としても有名です。
初島
初島は伊豆半島東部相模湾海上に浮かぶ島。静岡県唯一の有人島で首都圏から一番近い離島として知られています。全て火山島である伊豆諸島と違い、海底が隆起して海上に姿を現した海成段丘(隆起と海水の浸食によって出来た地形)の島と言われています。現在初島灯台が建っている第1段丘(島内最高地点:海抜約50m)付近は、地質学的な調査によると2万年ほど前に海上に姿を現したと言われています。
錦ヶ浦
魚見崎の断崖では、陸上大型火山のひとつである多賀火山の活動初期の噴出物を見ることができます。海岸の崖下には波食台、波食窪や波がうがった海食洞も見られ、礒遊びの場にも使われています。
走り湯
日本3大古湯のひとつで珍しい横穴式源泉です。今から約1300年前に発見され、山中から湧き出した湯が海岸に飛ぶように走り落ちる様から「走り湯」と名付けられました。
網代立岩
立岩ジオサイトは地下の割目に入り込んだマグマが冷え固まってできた岩脈が多数見られるほか、火口わきに高温のまま降り積もったために赤く焼けた噴出物も見事です。
熱海の花
あたみ桜
毎年1月上旬から2月に咲くインド原産の寒桜の一種で、明治4年頃イタリア人によってレモン・ナツメヤシとともに熱海にもたらされました。その後市内の多くの場所に植栽されました。
昭和40年に開かれた「花いっぱい運動」で「あたみ桜」と命名され、昭和52年4月10日(市制40周年記念)に熱海市の木に指定されました。熱海市内中心部を流れる糸川沿いで早咲きの桜を楽しむことができます。
梅の花
「日本一早咲きの梅」として知られる熱海梅園の梅の花。熱海市には樹齢百年を越える梅の古木を含め、59品種472本の梅が咲き誇り早咲き中咲き遅咲きと、順番に開花する梅を楽しむことができます。熱海市の花でもあり、市のマークである熱海市民憲章にも梅の花がデザインされています。
ジャカランダ
南米産のノウゼンカズラ科の植物で青紫の花を咲かせます。南半球の桜とも呼ばれているそうです。熱海市では、平成2年7月にポルトガル・カスカイス市との国際姉妹都市提携記念として寄贈され植樹されたことをきっかけに積極的に植樹に取り組んできました。日本での花期は6月と言われていますが、気候の関係により本土で花が咲くことは珍しく、開花しない年もありました。お宮緑地の「ジャカランダ遊歩道」には約4,000㎡の敷地内に107本が植栽されています。
(熱海市発行資料・熱海市ホームページ参照・引用)